家にあらば 妹が手纒かむ 草枕 客に臥やせる この旅人あはれ
『萬葉集』
巻三・415、
聖徳太子
上宮聖徳皇子
の、
竹原井
に出遊せし時に、
竜田山
の
死人
を見て悲傷して御作りたまひし歌一首
『日本書紀』
の
推古天皇
二十一年、
『日本霊異記』
にも同趣の話が見えるらしい
この人も家にいたならば、妻の手を枕にしただろうに。旅の途中で病で臥せていらっしゃる、この旅人が気の毒だ。
『口訳万葉集』
では「
家ならば、妹が手枕かむ。くさまくら旅に臥せるこの旅人あはれ
」
2022-11-16
22:34